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補助犬の育成方針

 補助犬はよく「頭がいい」とか、「厳しい訓練を受ける」と言われますが、これは少し違います。
補助犬になるために大切なのは性格です。性格は、両親から受け継いだものと環境が、相互に影響しあって形成されます。まず、生後1歳(人では17歳くらい)で、その性格が補助犬に向いているかを評価します。評価は、攻撃性や警戒心、人や犬・猫や匂いなどに気を取られ過ぎないか、興奮し過ぎないか、集中力や率先力・順応性など、さまざまな項目で行います。
 この評価の中で特に重要なのは、「人に対する愛着」です。これは、人を求め、人と一緒に何かをすることを楽しみ、そして、人に必要とされることに喜びを感じるということです。この「愛着」は、人と同じく群れ社会の生き物で、他者を求める犬の生まれ持ったものと、人との関りの中で育っていきます。
 訓練というと、課目を教えることにスポットが当たりがちですが、生活を共にしながら、その基礎となる「人と一緒に何かすることを楽しむ」素地を伸ばすことを心がけます。このような関わりの中で、補助犬は自分の役割を理解し、人に必要とされることに喜びを感じるようになっていきます。ほめられるから、あるいは、ご褒美がもらえるから、と言うだけで仕事をするわけではないのです。
 補助犬は、生活の中で人の様子をよく観察し、状況判断をしています。そして、自分に対する感情も敏感に感じ取ることができます。犬は正直な生きものです。生活に満足していなければ、いい仕事をしてくれません。
 人が補助犬との生活を楽しみ、補助犬が楽しんでいるのを喜んでいると、教えられたことをするだけでなく、自分で考え、自発的に行動する一人前の補助犬が育っていくのです。